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男権思想のビートたけしはなぜウケるのか(1)

婚活中の、結婚したい男性にも女性にも参考になる話をしよう。

女性が性的圧迫も眼の曇りもなく、一人の人間として自覚的に生きるにはどうしたらいいのか。それを考える上で明らかに対置している潮流は、一口で言えば男権主義の潮流である。

「オンナは生来男より劣ったトホホ者の存在なのだ。だからオトコとオンナでは仕事も扱いも違って当然なんだ」。これは主に古典的な人間に多い。現代社会の性的役割分担を支える伝統的なイデオロギーだ。

男権主義といいながら、必ずしもオトコだけではなく、一部のオンナもハマッているところが何ともやっかいなところだ。「半ばは犠牲、半ばは共謀」というやつだ。サルトルの言葉だよ。

この代表的な一人としてビートたけしという存在をあげることができるだろう。

今や、映画監督として文化人路線をかなり真面目に意識しているようだが、お笑い芸人として全盛時代の彼の言説から、男権論の根拠について少し言及しておこう。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」

これはたけしの究極の毒ガスギャグである。その後、歌や俳優や映画監督など漫才以外の分野でもいろいろ首を突っ込んでいるたけしだが、そのポリシーはこのギャグに収れんされているといっても過言ではないだろう。

たけしの笑いは、人間の弱さへのおちょくりにある。しばしば出てくる老人へのののしりじたいには問題があるが、それを笑ってしまう世間の困った人々は現実に存在する。たけしの本当の眼目は、老人よりもそういう世間一般の人々の「弱さ」を描いて突きつけることなのだろう。

この「弱さ」とは、端折って述べれば「(民主主義を前提とした)建前先行の中身なし」というところらしい。それはしばしば人間の非自覚的自我を問う表れ方になる。

婚活中の、結婚したい男性にも女性にもそういう「弱さ」はある。

たけしは嫌われ者をことわって、書物などでしばしば「若いオンナの馬鹿さ加減」「日本人は節度がなくなった」といったようなことを、建前だけで何もわかっていないという視点からお説教する。近著『みんな自分がわからない』(新潮社)から引いてみよう。

「旅行もバブル。その旅行がどういうものだか感じないから、どこでも行っちゃうし、どこでも入ってって、どこでも食って、帰ってきちゃう。だから何回でも物に憑かれたように行く」

「バイリンギャルとかいうねえちゃんたちも虫酸が走るね。田んぼからとれて、ただ外国に二、三年住んでいただけで、英語が喋れるようになる。それで天下を取ったみたいな顔で六本木なんか歩いている」

「聞いてみると、元暴走族でどうしようもないからって外国へ行って、ずっと同棲してて帰ってきただけなんだよね。日本語を喋らせれば、バカ丸だしで字も読めない」

さらにたけしは、海外での日本人観光客の思い上がったマナーの悪さや志の低さも指摘する。それは「海外通」であれば国際的であるかのような皮相的な世間の人々の「馬鹿さ加減」に対する痛烈な「毒ガス」である。
(この項続く)

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