元カレが自分より先に相手が見つかるのは悔しい
結婚相談所のオンナ会員の中には、いったんお別れしてケリが付いている男性会員にまた連絡を取ることがあるという。別によりを戻したいわけではなく、暇つぶしか、もっとひどいところでは、先に次を作られていないか偵察しているのだ。ふざけんなよな
「新しい彼女ができたのか?」という質問がお目当て
ある結婚相談所の婚活中オトコ会員によると、こんなことがあったという。
東京のベッドタウンといわれる某県在住の婚活中オンナ会員で、土地をたくさん持っている旧家の娘がいた。
跡取り息子である兄がいるにもかかわらず、その兄の嫁と母親の折り合いが悪いので、自分は養子を取りたいのだという。
だったら最初からそういう条件を掲げて相手を捜すべきだが、取り柄もなく30歳過ぎた婚活中オンナのところになんぞ、いまどき、ちょっとぐらい土地を持っていたって養子なんか来やしない。
そこで、彼女はより相手を探しやすくするために、最初はその条件を隠して「誰でも来たれ」の微笑戦術をとった。
そして、ある男性会員を紹介される。
交際は順調だったが、やはり彼女の事情は変わらない。
彼女は交際をするうち、彼は男性として嫌いではないが、自分の母親に気に入られる養子としては理想のタイプではないと考え、暫く交際して飽きた頃、一方的に交際を断ってしまった。
これだけ聞いてもずいぶん自分勝手な オンナだと思うが、結婚相談所などというものは、結婚相手を探すところなのだから、不適者はさっさと切り捨てていく割り切りはお互い様なのかもしれない。
ただ、問題はその後だ。
半年ほど経って、婚活中の彼女からその婚活中のオトコ会員に電話がかかってきたという。
婚活中の彼女が言うには、「昔、交際していた人が元気かどうか知りたくてかけてみた」だそうだ。
しかし、それ自体唐突だ。
よくよく話を聞いてみると、「新しい彼女ができたのか?」という質問がお目当てだったようだ。
どうも話しぶりからみて、自分にはその後、相手が見つからないので、オトコの方に先をこされていないかどうかを確認したかったらしい。
自分の都合で自分から勝手にふっておきながら、その後まで、これまた自分の事情絡みで「調査」をしてくるという厚かましさ。
ふった相手が先に幸せになるのが、そんなに妬ましいのだろうか。
このことを別の婚活中のオンナ会員たちに話すと、こんな意見もあった。
「たしかにそういうシチュエーションでは唐突で失礼かも知れないけど、一般的には、憎しみ合って別れたわけではない相手に対して、懐かしさを感じることはあってもいいんじゃないかしら」
いいですけどねぇ……
いいですよ、いいですとも。もちろん。
でも、そうやって実際に連絡を取ることはどうなんだろうか。
もし、相手の男がすでに家庭を持っていて、その配偶者が電話に出たらどうするのだろう。
隠していたわけではなくても、いちいち話す必要がないから言わなかった過去だってある。
そこで男が、連れ合いに「いや、昔のことだよ」といっても、たとえ一時的にでも気まずい雰囲気を作ってしまうという配慮はできないのだろうか。
だいたいこういう婚活中のオンナに限って、自分の都合で連絡を勝手にするが、逆のケースは絶対に許さない。
自分が嫌なことを、かつては付き合って楽しい時間を共有していたこともある人にしてはだめだよ。
他の似たような例では、自分をふって他のオトコに乗り換えてすでに結婚したオンナが、手紙を使って元彼に同じような「調査」を求めてくるという話もあった。
その手紙は、自分の住所は書かれおらず、夫婦のグチと、交際当時を懐かしむようなことを一方的に書き連ねてあったという。
ま、なんだ。
こういうことをするようなオンナだから、要するに友だちがいないんだろうな。
だから、元彼を便利に使う。
こうしたケースに限らず、「昔のよしみ」を安易に考える人がいるが 時間は動き、人間もまた事情も考えも変わっているのだ。
昔のことは、「いい思い出にする」ということでいいんじゃないんだろうか。
「思い出」は相手だって相手なりの価値意識において持っている。
自分の都合で一方的に壊すようなことはするなよ。