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年齢によって相手の「ランク」を変える愛の「市場原理」

元彼に酔っぱらって迷惑電話をかけた、前出の婚活中の彼女は当時の時点で、もうお見合のベテランである。すでに結婚相談所は四カ所を経験し、見合いの数は通算百回を超えているという。

婚活中の彼女は、それがゆえに自分はオトコを値踏みする目は肥えていると自信を持っている。では、その「お見合のベテラン」はどうやって相手を判断するのだろうか。

婚活中の彼女は、オトコのプロフィールを見て「Aランク」「Bランク」「Cランク」というランク付けを自分なりにする。そして二十代の頃は「Aランク」を中心に選び、三十代に入ってからは「Bランク」の相手でも仕方ないと「妥協して」いるのだそうである。

そのランクはルックスと有名大学かどうかと、車を持っているかどうかで決まるとか。基準の是非は彼女の価値観の問題なので、あえてここでは問題にしない。

ただ面白いのは「『有名』大学」というところだ。彼女は漫才のネタに使われるような「三流」大学なら、まだ高卒の方がマシだと思っている。異常な学歴ブランド志向は、このように「(無名の)大卒より(名のある)高卒」という、勢いがつきすぎて自家撞着の結論に陥ってしまうこともあるようだ。ちなみに婚活中の彼女は、すさまじい数の見合いの甲斐もなくいまだに独身である。

人間に「ランク」をつけて「A」だから結婚できるとか、「B」だから三十代になったらしてもいいとか、そういう異性「愛」の持ち方というのは、皮肉ではなくずいぶん器用なもんだと思う。

そもそも人を好きになることにランクづけじたいが奇妙だ。もしどうしてもその表現を使うというのなら、通常は「A」だから好きになってもよいというのではなく、好きになった人こそに「A」の値打ちを感じる、というのが自然な人間の感情ではないだろうか。

もしランク「A」の人がどうしてもいいというのなら、それは立派なその人の価値観なのだから、年齢に関係なくずっとそれを貫くことこそが幸せの道、という反問も生じてくる。「妥協」は自分も不満だろうし、相手に対しても失礼というものである。

何より問題は、そういうランクづけ選択というのは結局相手を商品のようにしか見ていないということである。とりもなおさずそれはオンナ自身をも自らを商品化してしまっているわけだ。ドライになったといわれる現代でも異性の「愛」を求めるオンナはたくさんいる。それじたいは全く健全なことなのだが、こういう「市場原理」の枠組みでランクづけにいそしんでいるうちは、けして彼女たちが本当に求める「愛」は獲得できない。

私はこの会員の「ランク」主義の原因を、ひとつには結婚相談所に見ている。相談所によっては、会員は「物件」と陰で呼ばれている。客であり人間である会員たちを、不動産や家電製品と同じ感覚でさばこうという了見である。だから、会員たちへの方針も商品としてのそれでしかない。

たとえば相談所では、会員は年をとると価値が下がるもんだと決め付けている。人間の本質の価値ではなく、「年齢」という「条件」による値踏みである。そして「適齢期」を過ぎた会員やお見合を何度も繰り返す会員に対しては、鮮度の落ちた魚のように「いいかげん妥協しなければダメだよ」などとしたり顔で叱りとばす。

「価格破壊」を勧告しているのである。ここには会員たちが発展する存在だという発想もないし、当然そういう視点でのカウンセリングも行われない。相談所のこういう商品イデオロギーが、もともと何かしら事情があって縁に恵まれない会員たちを追いつめ、結婚観をより屈折させていく。

そもそも彼らが結婚相談所に入ったからといって、そこだけしか選択肢がないというわけではない。バス停でハンカチを拾ってあげたり、飲み屋でムラサキをとってあげたりしたことがきっかけで結婚する場合だってなきにしもあらずだ。相談所は、あくまでそうした様々な出逢いのきっかけのひとつでしかなく、そこのカウンセラーを名乗るモノが偉そうなことをぬかして、その者たちの人生の転機に訳知りのクチバシをはさむ必要はないのである。

ただし、彼らももとをただせば「お見合い」という因習をビジネスにしているだけである。ということは、根源的な責任者は、やはり見合い制度やそれを生かしている社会にあると見るべきだろう。

「玉の輿」という言葉があるが、私は「恋愛市場原理」社会の一種のバブルだと思っている。幸せを金や学歴で買えるのなら苦労はない。バブルがはじけたと言われてきている今こそ、市場原理とは違う視点で、真に人間らしい感情で相手を選ぶ「心の玉の輿」の「Aランク」にについて考えてみてはいかがだろうか。

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